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経済政策のあるべき姿

※この記事は、言論ポータルサイト「アスリード」にも掲載されています。

インターネット動画「チャンネルAjer」の収録を行いました。
今回は「経済政策のあるべき姿」というタイトルで、全体で約35分のプレゼンテーションです(動画は2月28日(金)にアップロード予定です。)。

前回の「日本経済の成長&景気循環メカニズム」というプレゼンテーションは、

日本のGDPは、不動産バブルを伴う20年弱のグローバルな金融サイクルの影響を受けつつも、公的支出の総額(政府や公的企業の消費及び投資の総額)にほぼ比例して成長している。この動きは、オールド・ケインジアン型の内生的景気循環モデルを使って説明できる。

1990年代後半以降の緊縮財政によって名目GDPの伸びを止めてしまったことが、民間企業の国内での投資意欲低下(すなわち中長期的な国力低下)を招くと共に、財政赤字問題や政府債務問題をかえって悪化させている。

従って、積極財政こそが、成長と財政健全化の実現にとって必要不可欠の政策であり、真の意味で経済政策の柱となるべき政策である(「1990年代前半の公共事業を中心とした景気対策は効果が無かった」というのは、主流派経済学が見落としている内生的景気循環メカニズムを無視した誤った議論であり、現在でも公的支出拡大による乗数効果は4倍以上あると考えられる)。


という内容でした。

今回は上記の議論を前提として、経済政策、特に財政政策のあるべき姿について議論しています。
即ち、基本方針としては、

(景気循環その他によって生じる)不安定化リスクを軽減しながら適正な経済成長を実現する。


を掲げ、ポイントとしては、

財政支出(中央政府の他、地方政府・公的企業の支出も含みます)は安定的・持続的に拡大すべきである。

「異次元金融緩和」はできるだけ速やかに撤退すべきである。


の2点を挙げています。

↓動画へのリンクです。
経済政策のあるべき姿①
経済政策のあるべき姿②

↓今回のプレゼン資料です。
経済政策のあるべき姿.pdf

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以下はプレゼンテーションの概要です。

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日米のバブル崩壊後を比較する

言論ポータルサイト「アスリード」で連載中の「失われた20年の正体」の第11回として、「日米のバブル崩壊後を比較する」という記事を寄稿しました。
金融緩和と財政支出拡大のどちらが不況脱出に効果があるのか、1930年代(大恐慌)当時の米国と現代の日本を比較しながら分析しています。
結論は「不況脱出に必要かつ効果的なのは財政支出拡大であり、1930年代初頭の米国の経済崩壊、および1990年代後半以降の日本の経済停滞は、いずれも緊縮財政によるものである」というもので、これはマネタリズムを源流とする主流派経済学ではなく、1930年代にジョン・メイナード・ケインズによって唱えられた主張に合致します。

【第11回:日米のバブル崩壊後を比較する】
http://asread.info/archives/470




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「リフレ派のアイドル」バーナンキ氏の虚実

言論ポータルサイト「アスリード」で連載中の「失われた20年の正体」の第10回として、「『リフレ派のアイドル』バーナンキ氏の虚実」という記事を寄稿しました。
大恐慌の権威」とされ、リフレ派のアイドル的存在であるベン・バーナンキ前FRB議長の大恐慌をテーマとした学者時代の実証論文を取り上げ、その分析方法の問題点を指摘しています。
加えて、「金融緩和こそが不況脱却には重要」というそこでの彼の結論に基づくリーマンショック後のFRBの大規模金融緩和が、結局は思うような効果を上げられなかったこと、「財政出動もきちんとやるべきだ」という実務家としての彼の一面(実務家としては、決して「金融政策一辺倒ではない」)が日本のマスメディアではきちんと報道されていないこと、といった見過ごされている現実も指摘しています。

【第10回:「リフレ派のアイドル」バーナンキ氏の虚実】
http://asread.info/archives/448




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ケインジアンによる財政政策無効論?

言論ポータルサイト「アスリード」で連載中の「失われた20年の正体」の第9回として、「ケインジアンによる財政政策無効論?」という記事を寄稿しました。
大恐慌からの経済回復に有効だったのは金融政策で、財政政策にはほとんど効果が無かった」という結論を提示し、リフレ派の論拠の1つともなっている、クリスティーナ・ローマー(米国の経済学者、2009年~2010年に米大統領経済諮問委員会委員長)の論文を取り上げ、その分析方法に問題がある(従って上記の結論は根拠が乏しい)ことを指摘しています。

【第9回:ケインジアンによる財政政策無効論?】
http://asread.info/archives/412




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島倉原(しまくら はじめ)

Author:島倉原(しまくら はじめ)
 経済評論家。株式会社クレディセゾン主任研究員。経済理論学会および景気循環学会会員。
 メルマガ『島倉原の経済分析室』(毎週日曜日発行)や、メルマガ『三橋貴明の「新」日本経済新聞』(隔週木曜日寄稿)の執筆を行っています。

著書『積極財政宣言:なぜ、アベノミクスでは豊かになれないのか』(新評論、2015年)

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