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危ういデフレ脱却期待

※この記事は、言論サイト「アスリード」にも掲載されています。

インターネット動画「チャンネルAjer」の収録を行いました。
今回は「危ういデフレ脱却期待」というタイトルで、全体で約30分のプレゼンテーションです。

↓動画へのリンクです(前編・後編に分かれています)。
危ういデフレ脱却期待①
危ういデフレ脱却期待②

2013年後半以降、消費者物価指数の伸びが前年比でプラスに転じ、「家計のデフレ予想は着実に解消しつつあると判断できる。企業のデフレ予想の改善にも広がり(内閣府:日本経済2013-2014)」「消費者物価指数は、当面、緩やかな上昇傾向で推移すると見込まれる(内閣府:月例経済報告2014年3月)」といった政府見解が相次いでいます。
また、リフレ派の経済学者である高橋洋一氏などは、金融市場における期待インフレ率を示すとされる「ブレイク・イーブン・インフレ率(=通常の利付国債の利回り-物価連動国債の利回り。以下「BEI」)」が日銀の物価上昇率目標である2%にほぼ達している(論稿が公表された2013年11月15日時点で、残存期間5年の国債で計算したBEI5年物が1.7%程度)ことを受けて、「アベノミクスの金融緩和策は現時点でもほぼ成功と言えるだろう」と述べています(ブレイク・イーブン・インフレ率については、上記「日本経済2013-2014」でも言及されています)。

アベノミクス1年で大きな成果 期待インフレ率2%達成確実(by 高橋洋一氏、2013年11月15日)

こうした見通しが楽天的に過ぎ、むしろデフレ脱却期待は剥げ落ちつつあるのではないか、というのが今回の要旨です。
なお、金融緩和によってインフレ期待を引き起こそうという、いわゆる「インフレターゲット論」の理論的・実証的問題点については、別途「根拠に乏しいインフレターゲット論」という記事を執筆しておりますので、そちらもご参照ください。

↓今回のプレゼン資料です。
危ういデフレ脱却期待.pdf

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以下はプレゼンテーションの概要です。

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tag : 期待インフレ率物価連動国債ブレイク・イーブン・インフレ率インフレターゲット論金融政策財政政策日本経済アベノミクスデフレ日銀

根拠に乏しいインフレターゲット論

言論ポータルサイト「アスリード」に、「根拠に乏しいインフレターゲット論」という記事を寄稿しました。
通常の金融緩和では不況やデフレを脱却できないような状況でも、中央銀行がインフレを「目標」として明確に掲げ、その達成への強い取り組み姿勢を示せば効果を上げることができる、というのがインフレターゲット論です。
日本では、岩田日銀副総裁に代表されるリフレ派が掲げる政策論ですが、既に理論的にも実証的にも破綻していることを、海外の動向にも触れながら解説しています。

【根拠に乏しいインフレターゲット論】
http://asread.info/archives/524

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政府支出を巡る藤井・飯田討論について

言論ポータルサイト「アスリード」に、「政府支出を巡る藤井・飯田討論について」という記事を寄稿しました。
「政府支出は民間支出より非効率であり、景気対策として特に土木・建設分野への支出は避けるべきである」とするリフレ派経済学者である飯田泰之氏の論稿(Voice・2014年3月号)を巡る同氏と藤井聡氏(内閣官房参与・列島強靭化論の提唱者)の討論に関して、私なりの見解を述べています。

【政府支出を巡る藤井・飯田討論について】
http://asread.info/archives/516

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昭和恐慌を曲解するリフレ論者

言論ポータルサイト「アスリード」で連載中の「失われた20年の正体」の第12回として、「昭和恐慌を曲解するリフレ論者」という記事を寄稿しました。
昭和恐慌というと、高橋是清蔵相による「高橋財政」が不況脱却をもたらした事例として有名です。
そして、その際に「金本位制停止⇒日銀による国債引き受け」というマネタリーベース拡大策が行われたことを根拠として、「今の日本の長期不況も、日銀の金融緩和が不十分なせいだ」というのが、いわゆるリフレ派の方々の主張です。
今回は、そうした議論が、当時と今との置かれた状況の違いを無視した、いかにも荒唐無稽な議論であることを解説しています。

【第12回:昭和恐慌を曲解するリフレ論者】
http://asread.info/archives/504

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島倉原(しまくら はじめ)

Author:島倉原(しまくら はじめ)
 経済評論家。株式会社クレディセゾン主任研究員。経済理論学会および景気循環学会会員。
 メルマガ『島倉原の経済分析室』(毎週日曜日発行)や、メルマガ『三橋貴明の「新」日本経済新聞』(隔週木曜日寄稿)の執筆を行っています。

著書『積極財政宣言:なぜ、アベノミクスでは豊かになれないのか』(新評論、2015年)

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