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デフレ脱却の道筋

メルマガ「三橋貴明の『新』日本経済新聞」に、『デフレ脱却の道筋』というタイトルで寄稿しました。

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以下では今回の記事を掲載しています。
【島倉原】デフレ脱却の道筋

From 島倉原(しまくら はじめ)@評論家

おはようございます。
少々、というより大分遅くなりましたが、本年初めての寄稿ということで、まずは明けましておめでとうございます。

さて、日本の代表的な株価指数である日経平均株価もTOPIXも、年明け以降6営業日連続で下落しました。
日本経済新聞によれば、年明けから5営業日以上連続で下落したのは戦後初めてだそうです。
http://www.nikkei.com/article/DGKKASDE09H0E_Z00C16A1PE8000/

ということは、リーマン・ショックを超える金融危機が到来中?
「ゆえに、消費税増税は取りやめ」ということになれば、文字通りの快挙(?)と言って良いでしょう(笑)。

それにつけても、岩田日銀副総裁の強気発言は株式市場にとって不吉なシグナル、と述べた大晦日の寄稿は、我ながら絶妙の(?)タイミングとなりました(少なくとも短期的には)。
もちろん、こうした事態を予測していたわけではなく、シグナル論にしても単なるジョークに過ぎません。
とはいえ、せっかくそこまで述べたのだから…ということで、株式市場の今後を展望すべく、市場の需給データに基づく「真面目な」分析も行ってみました。
それが株式市場初日の前日に発表したこちらの論稿、タイトルは『岩田日銀副総裁の不吉なジンクス?』です。
果たして分析の結果やいかに…ご興味のある方は、是非ご覧になってみて下さい。
http://foomii.com/00092/2016010300000030663

さて、上記の日経新聞記事にもありましたが、安倍首相の1月4日の年頭記者会見における「もはやデフレではない」が「デフレ脱却というところまで来ていない」という一見矛盾する発言が、波紋を広げているようです。
上記の記事によれば、

『「デフレではない」と「デフレから脱却」は実は異なる。政府はかつてデフレ脱却について「物価が持続的に下落する状況を脱し、再びそうした状況に戻る見込みがない」と定義している。「戻る見込みがない」が両者の分かれ目だ。』
http://www.nikkei.com/article/DGKKASDE09H0E_Z00C16A1PE8000/

とのこと。つまり、「少なくとも現時点は物価が持続的に下落する状況ではないが、再びそうした状況に戻る可能性がないとまでは言い切れない」ということのようです。
なるほど、わかりやすいか、あるいは適切な表現かどうかは別として、一応それなりの理屈はあるようです。

では実際のところ、現時点の状況はどうなっているのでしょう。
昨年12月8日に発表された最新のGDP統計(1994年1-3月期~2015年7-9月期 2次速報値)を確認してみましょう。

消費税増税によるかさ上げ効果がなくなった2015年度以降、すなわち2015年4-6月期と同7-9月期の四半期GDPデフレーターの前年同期比は、それぞれプラス1.5%、プラス1.8%となっています。
これだけ見れば「もはやデフレではない」と言っても問題なさそうに思えます。

ところが、家計消費を中心とした「民間最終消費支出デフレーター」、そして企業の設備投資なども含めた「国内需要デフレーター」について同じように見てみると、前者はそれぞれマイナス0.1%、マイナス0.2%、後者もそれぞれ0%、0%となっています。
こちらの結果に基づけば、むしろ現時点もデフレ状況にあると考えるのが妥当でしょう。
https://twitter.com/sima9ra/status/686141242711801856
http://on.fb.me/1OjTomE

こうした乖離が生じるのは、GDPデフレーターは「大幅な円安による輸出デフレーターの上昇」「原油をはじめとした国際商品価格の下落による輸入デフレーターの下落(定義上、GDPデフレーターの上昇要因)」の2つの要因によって押し上げられているからです。
ところが、こうした外的要因によるGDPデフレーターの押上げは、世界経済の不安定化による低金利通貨への回帰が短期的な円高ドル安につながる可能性や(FRBの利上げが始まっている一方で日銀の異次元金融緩和が続いていること自体は円安ドル高要因ですが)、国際商品価格が既に相当下落していることを考えれば、今後はさほど望めない可能性があります。
そうした影響がさらに国内経済にも及べば、「デフレの顕在化」すなわちGDPデフレーターのマイナス転落という形で、三者の乖離が縮小することにもなりかねません。

ここ最近のグローバル化に関する議論でも述べてきたように、経済運営の成否は基本的に国内経済の状況に基づいて判断されるべきであり、その意味では「もはやデフレではない」という状況ではありません。
ましてや、1月8日の衆院予算委員会の首相発言とは裏腹に、「デフレ脱却に向けて着実に進みつつある」とは到底言えないでしょう。
下記拙著のタイトルが示す通り、あるいは以前『アベノミクスの失敗』という下記拙稿でも述べたとおり、積極財政を伴わないアベノミクスは、そもそもデフレ脱却の処方箋たりえていないのです。
http://amzn.to/1HF6UyO
http://keiseisaimin4096.blog.fc2.com/blog-entry-108.html



ということで本年も引き続き、積極財政をはじめとした適切な経済政策のアピールにつながるような寄稿を続けていきたいと思います。
本年もご愛読のほど、よろしくお願いいたします。

〈島倉原からのお知らせ〉
(1)本年も積極財政の重要性をしつこくアピールすべく、

「日本経済の停滞は、金融緩和の不足ではなく緊縮財政と共に始まっている」
https://twitter.com/sima9ra/status/669165227120824320
http://on.fb.me/1LxuFJ6
「経済成長率が高い国ほど、財政支出を積極的に拡大している」
https://twitter.com/sima9ra/status/669166143022612480
http://on.fb.me/1Nbx4P9

ことを端的に示したこれらのグラフの共有、拡散にご協力いただければ幸いです。

(2)サウジアラビアとイランの断交、北朝鮮の水爆実験報道など、国際情勢はますます不安定化しています。
こうした現実の背後にある構造についての考察を、経済の長期サイクルに加えて比較文明論の観点も交え、『国際情勢の比較文明論的考察』というタイトルでまとめてみました。
http://foomii.com/00092/2016011001213730796
前回ご紹介した『グローバリズムの非合理性』と併せて、是非、ご覧になってみて下さい。
http://keiseisaimin4096.blog.fc2.com/blog-entry-133.html

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島倉原(しまくら はじめ)

Author:島倉原(しまくら はじめ)
 経済評論家。株式会社クレディセゾン主任研究員。経済理論学会および景気循環学会会員。
 メルマガ『島倉原の経済分析室』(毎週日曜日発行)や、メルマガ『三橋貴明の「新」日本経済新聞』(隔週木曜日寄稿)の執筆を行っています。

著書『積極財政宣言:なぜ、アベノミクスでは豊かになれないのか』(新評論、2015年)

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