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グローバル化の夢の跡

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メルマガ『三橋貴明の「新」日本経済新聞』に、「グローバル化の夢の跡」というタイトルで寄稿しました。
中国の例を引きながら、海外市場を志向するグローバル企業にとっても、お膝元の国内経済が停滞すれば自社商品のブランド力や品質の低下につながり、結局は海外市場でも上手く行かなくなる構図を解説しています(冒頭では、5月18日に発表された2016年1~3月期のGDP第1次速報値についても軽く言及しています)。
なお、記事のタイトルは、松尾芭蕉の有名な俳句「夏草や 兵どもが 夢の跡」にちなんだものです。
http://www.mitsuhashitakaaki.net/2016/05/19/shimakura-48/

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http://www.mag2.com/m/0001007984.html

以下では今回の記事を転載しています。


【島倉原】グローバル化の夢の跡

From 島倉原(しまくら はじめ)@評論家

昨日発表の2016年第1四半期のGDP統計は、実質GDP(季節調整値)が前期比0.4%増と、プラス成長に転じました。
しかしながら、家計消費は相変わらずアベノミクス以前を下回る低水準であることに加え、民間企業の設備投資がマイナスに転じるなど、むしろ先行きに不安を残す内容です。
何より下記に示したとおり、国内経済のデフレ実態はより一層悪化しています。
https://twitter.com/sima9ra/status/732929601559662592
http://bit.ly/1V98e6D

さて、先月21日号の拙稿は、「ユニクロのジレンマ」というタイトルでした。
これは、日本経済が長期デフレに苦しむ中でも驚異的に業績を拡大し、海外にも積極的に進出しているユニクロことファーストリテイリングの国内事業不振の要因を分析した上で、

「企業にとっても国内経済活動の活性化こそが重要で、政策原理としてのグローバリズムは合理的な選択肢とは言えない」

という教訓を導き出したものです。
http://www.mitsuhashitakaaki.net/2016/04/21/shimakura-46/

すると今度は(旧?)日本経済新聞の朝刊1面に、「中国と世界 夢追う国の限界」というタイトルの連載記事が、5月10日から4回にわたって掲載されました。
こちらは、今や世界経済・国際情勢の台風の目となるほど巨大化した中国が節目を迎えている現状を、経済、金融、国際関係など、様々な切り口から報道しています。

その最終回の副題は「北京詣で いつまで」。
13億人という世界最大の市場である中国進出を狙う欧米グローバル企業の動向を描写しつつ、先が読み切れない中国市場の将来について、以下のように結んでいます。

『中国市場をどれだけ公平、透明にするかは、強力な権限を握る党指導部のさじ加減次第だ。一方で、党の支配の及ばない新たな潮流も確実に生まれている。けん引するのは豊かさを増し、好みが多様になった消費者だ。
 29年前、外資のファストフード店としていち早く中国に参入した米ケンタッキー・フライド・チキン。全土で店舗網を5千店以上に拡大し「外資の成功モデル」と呼ばれたが、目の肥えた消費者の壁に突き当たった。
 豊かさの象徴はいまや「わざわざ行きたくない店」(北京の27歳の女性)の代表格に。運営する米ヤム・ブランズは昨年10月、成長のけん引役だった中国事業を切り離し、本体からリスクを分離する決断を迫られた。
 買い物はネット通販で済ませ、友人との割り勘も現金ではなく、スマートフォン(スマホ)の電子決済でやりとりする。価格だけでなく、品質にもこだわる。いまの中国の普通の消費者像だ。中国の市場は世界の予想を超える速度で変わる。「北京詣で」だけでは、その変化を読み切れない。』
http://www.nikkei.com/article/DGKKZO02341010V10C16A5MM8000/

もともとは先進国の定番ということで、「豊かさの象徴」として人気を博していたはずの商品。
ところが、中国国内が豊かになるにつれて、そうしたありがたみも薄れ、求められる水準も高くなる。
あるいは、「グローバル化=地域内経済活動の活発化」という4月21日号でも述べた構図からすれば、中国独自の消費文化が育ってくるという側面も無視できません。

こうなると、先進国企業にとっての成功のハードルはより一層高くなることでしょう。
上記のケンタッキー・フライド・チキンのケースは、その典型例ではないでしょうか。
この傾向は、もともと一大文明圏の中心である中国ではより一層顕著とも考えられますが、他の新興国においても、多かれ少なかれ当てはまることでしょう。

しかも、そうなった時に先進国企業のお膝元で、国内経済が停滞していたらどうなるでしょう。
自社商品のありがたみが薄れるどころか、いずれはマイナス評価にもつながりかねません。
ファストファッションのブランドとしては、現在中国で一番人気を獲得していると言われているユニクロなども、その例外ではないでしょう。

また、国内経済の停滞による利益成長期待の低下は、現在の日本がそうであるように、商品の改良や新規開発に不可欠な「投資」の停滞をもたらします。
だとすれば、これは単なるブランドイメージの問題にとどまらず、商品の品質競争力にも徐々に悪影響を及ぼしていくことでしょう。
そうなれば、どれくらい先の将来かはともかくとして、

「グローバル 化の尖兵が 夢の跡」

が行き着く先にもなりかねません。
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/34293

というわけで、「グローバル化を志向する企業が海外市場での競争力を維持するためにも、国内経済の活性化が重要である」を今回の教訓ということにしたいと思います。
毎度毎度の結論になりますが、国内経済の活性化に必要なのは、政府が継続的に支出を拡大し、国民全体の所得を増やす積極財政。
その根拠となるお馴染みのグラフをお示しし、本稿を締めくくりたいと思います。
https://twitter.com/sima9ra/status/719076805781512192
http://on.fb.me/1Nbx4P9

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〈島倉原からのお知らせ〉
「中国の外貨準備高が2カ月連続で増加し、国外への資金流出ペースも鈍化している」という報道を出発点として、中国の金融環境が実際のところどうなのか、統計データをもとに考察しています。
↓「中国金融環境の実態」
http://keiseisaimin4096.blog.fc2.com/blog-entry-167.html

オーストラリア準備銀行が5月3日に実施した、過去最低水準への利下げの世界経済への影響について考察しています。
先のことはわかりませんが、今のところは想定した方向に動いているような・・・気がします。
↓「オーストラリア利下げの世界経済へのインパクト」
http://keiseisaimin4096.blog.fc2.com/blog-entry-166.html

↓5月21日(土)放送のチャンネル桜「闘論!倒論!討論!」にパネリストとして出演予定です。テーマは「サミット後の世界経済」。是非ご覧ください。
http://www.ch-sakura.jp/topix/1589.html


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島倉原(しまくら はじめ)

Author:島倉原(しまくら はじめ)
 経済評論家。株式会社クレディセゾン主任研究員。経済理論学会および景気循環学会会員。
 メルマガ『島倉原の経済分析室』(毎週日曜日発行)や、メルマガ『三橋貴明の「新」日本経済新聞』(隔週木曜日寄稿)の執筆を行っています。

著書『積極財政宣言:なぜ、アベノミクスでは豊かになれないのか』(新評論、2015年)

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