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長期ビジョンの重要性

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メルマガ『三橋貴明の「新」日本経済新聞』に、「長期ビジョンの重要性」というタイトルで寄稿しました。
先月出演したチャンネル桜の討論番組での体験(当日の内容はこちら)を題材に、長期的な視点から現実を理解して判断することが重要である一方で、人々がいかに近視眼的な議論に陥りやすいかについて述べています。
http://www.mitsuhashitakaaki.net/2016/06/16/shimakura-50/

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http://www.mag2.com/m/0001007984.html

以下では今回の記事を転載しています。


【島倉原】長期ビジョンの重要性

From 島倉原(しまくら はじめ)@評論家

おはようございます。
前回も話題にしたように、先月、チャンネル桜の討論番組に初めて出演しました。
今回はその際に改めて実感した、「長期的なビジョンを持つことの重要性」について述べてみたいと思います。

番組第3部の冒頭で、私が拙著『積極財政宣言:なぜ、アベノミクスでは豊かになれないのか』207ページのグラフを示しながら、国内の雇用環境が長期にわたる緊縮財政によっていかに悪化してきたか、すなわち、

「長期にわたる緊縮財政によって経済成長がストップし、そのことが非正規雇用者や、就職をあきらめて失業者にカウントされなくなってしまった『非労働力人口』の拡大をもたらしている」
「ゆえに、必要にも関わらず大幅に予算が削減されてきた公共事業を中心として、財政支出を長期的、継続的に拡大し、雇用環境や社会の歪みを改善していくべきである」

という議論を展開している場面があります。
https://www.youtube.com/watch?v=QKSTkxOV-FM
http://amzn.to/1HF6UyO

(放送中で示した拙著のグラフの内容については、レイアウトが若干異なりますが、例えば下記~上段はツイッター、下段はフェイスブックページ~をご参照ください)
https://twitter.com/sima9ra/status/725346322765611008
http://bit.ly/1rDpSUK

ところが、こうした問題提起に対し、他の出演者の方々から返って来たのは、

「経済政策も大事かもしれないが、若者が働く意欲をなくしているのは基本的には教育の問題(財政支出を増やしても雇用の拡大に必ずしも結び付かない)」
「公共事業を行っても人手が集まらない。財政支出も他の使い方(例えば所得給付)を考えた方が良い」

という反応でした。

上記の反応の問題点は、目の前の環境自体が(上記のグラフでも示されているように)長期にわたる緊縮財政という失政によって徐々に作り上げられてきた事実を忘れ、「変えることのできない当然の前提」と捉えてしまっているところにあります。

番組内にも登場した、公共事業と建設業を巡るありがちな議論はまさしくその典型でしょう。
「人手が集まらないから(供給能力が追いつかないから)公共事業を増やしても意味がない」という議論は、

「1997年以降公共投資額(GDP統計上の公的固定資本形成)が半分近くに削減される中で、産業全体では4%程度の減少にとどまっている就業者数が、建設業に限れば25%も減少している(2014年時点)」

という長期的な現実を見過ごしたものと言わざるを得ません。
まさしく、一昨日に藤井聡さんが、

「建設能力がネックとなる――という議論もしばしば指摘されますが、新幹線整備は、長期プロジェクト。したがって、それだけの長期投資を政府が示すことができれば、建設業界の能力は数年のうちに今よりも大きく増強されていくことは間違いありません」
http://www.mitsuhashitakaaki.net/2016/06/14/fujii-200/

と述べておられるとおりなのです。

時間をかけてもたらされた弊害は、直すのにも時間がかかって当たり前。
短期的に目覚しい効果が発揮されなくとも、長期的に見て正しい政策の着実な遂行こそがむしろ、目先の利益に囚われる必要のない政府の本分であると考えるべきでしょう。

にもかかわらず、短期的な状況だけ見て問題の解決をあきらめてしまったら、『スラムダンク』のセリフではありませんが、本当にそこで終わってしまいます。
こうした近視眼的なモノの見方の弊害は、青木泰樹さんが以前解説しておられた「2つの潜在GDP」(「最大概念の潜在GDP」と「平均概念の潜在GDP」)の構図にも当てはまるように思います。
すなわち、「最大概念の潜在GDP」が長期的な視点、「平均概念の潜在GDP」が短期的な視点、という構図です。
http://www.mitsuhashitakaaki.net/2014/07/12/aoki-4/

そして、「短期的な状況だけ見て問題の解決をあきらめない」というのはこうした言論活動についても同じこと。
長期的に積極財政を行うことの重要性について、短期的な結果に一喜一憂せず、根気良く繰り返して行くしかないのかなあ、と改めて思う今日この頃です。

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〈島倉原からのお知らせ〉
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日経平均が16,000円を割り込み、為替が1ドル105円台をつけるなど、今週に入って不安定な動きをしている金融市場。
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↓「金融市場不安定化の芽は消えたのか」
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シャープが台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業傘下となるなど、凋落する一方の日本の液晶産業。
その背後にある日本の電機産業固有の構造的な問題と、グローバルに生じている電機産業内の構造変化の両面について考察しています。
↓「日本の電機産業の行方」
http://keiseisaimin4096.blog.fc2.com/blog-entry-173.html


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島倉原(しまくら はじめ)

Author:島倉原(しまくら はじめ)
 経済評論家。株式会社クレディセゾン主任研究員。経済理論学会および景気循環学会会員。
 メルマガ『島倉原の経済分析室』(毎週日曜日発行)や、メルマガ『三橋貴明の「新」日本経済新聞』(隔週木曜日寄稿)の執筆を行っています。

著書『積極財政宣言:なぜ、アベノミクスでは豊かになれないのか』(新評論、2015年)

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