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株価上昇を続けるAI(人工知能)関連銘柄(無料公開)

(本稿は『島倉原の経済分析室』2016年5月22日号を無料公開したものです。リンクのうち株価チャートについては、記事の内容と合致しないのでご注意ください)

1月後半から堅調に推移してきた世界の株式市場が、4月の後半あたりで短期的なピークを付けている。
例えばこちらはアメリカの代表的な株価指数であるS&P500の過去1年の動きで、気が付けば4週連続の下落となっている。
http://yhoo.it/1WIs9et

多くの報道や市場関係者の見解などとはギャップがあるかもしれないが、こうした動きは金融市場全体、ひいては世界経済の新たな不安定化の兆しのように筆者には感じられる。
このあたりは、先々週号「オーストラリア利下げの世界経済へのインパクト」(下記URL参照)で述べた分析なども参考になるかもしれない。
http://keiseisaimin4096.blog.fc2.com/blog-entry-166.html

他方で、そうした中でも株価が上昇を続けている企業がある。
3月に「グーグルの人工知能と株式市場」や「IT業界の景気サイクルと株式市場」(下記URL参照)を執筆して以降、意識しつつも言及するタイミングを逸していた、AI(人工知能)関連の中核とも言える銘柄である。
http://keiseisaimin4096.blog.fc2.com/blog-entry-154.html
http://keiseisaimin4096.blog.fc2.com/blog-entry-156.html

エヌビディア(NVIDIA)という企業がある。
コンピューターゲームなどで用いられるGPU(Graphics Processing Unit, 画像処理半導体)で約8割のシェアを占める、アメリカの半導体メーカーである。
市場全体の停滞状況にも関わらず、好調な決算発表を受け、同社の株価は直近も上昇を続けている。
http://yhoo.it/1U5x7h9

同社の主力であるGPUが、インテルが支配しているCPUに代わるAIの中核技術として脚光を浴びていることが、好決算の背景にある。
その意味では、以前紹介したFPGAや、直近でグーグルが自社AIビジネスの専用半導体として披露したTPU(Tensor Processing Unit)と同様な位置づけだが、現時点の普及度においては、GPUが先行している。

現在でもエヌビディアの売上の過半はゲーム事業だが、GPUはデータセンターだけではなく、自動運転の基盤技術としても注目されている。
例えば、同社におけるデータセンター事業の売上シェアは現状1割程度だが、直近の2016年2-4月期決算では、前年同期比63%増の売上高を計上している。
http://www.nikkei.com/article/DGKKZO99534360R10C16A4FFB000/
http://www.fool.com/investing/general/2016/05/13/how-nvidia-could-dominate-machine-learning.aspx

「グーグルの人工知能と株式市場」では、ITバブルを想定した「相対的に手堅い(投資もしくは投機の)選択肢」としてインテルを挙げていた。
しかしながら、「新たな産業トレンドが既に業績に結びついている(かつ、インテルのCPU事業のような『レガシー事業』に業績の足を引っ張られていない)」「時価総額も相対的に小さい(2016年5月20日時点で、エヌビディアの時価総額はインテルの約6分の1の241億ドル)」「株価も既に相当上昇した感があるとはいえ、現時点でもバブル的水準とまでは言えない(例えば株価収益率は37倍)」などを踏まえれば、そこでエヌビディアの名前を挙げなかったのは、筆者の不明と言うべきかもしれない。
少なくとも、インテルと(FPGA最大手メーカーである)ザイリンクスの中間に位置する、(これまたあくまで相対的だが)ミドルリスク・ミドルリターン的な銘柄とは言えそうである。

とはいえ、冒頭でも述べたように、世界の金融市場には(恐らくは新興国危機の顕在化等を引き金とした)新たな不安定化の気配がある。
不安定化が実現した際には、時流に乗った個別株でも(あるいは時流に乗っているからこそ)、少なからず調整に見舞われるのが相場の常である。
例によって読者の自己判断、自己責任の領域だが、仮に新たにエヌビディアに投資するのであれば、そうした不安定化が実現するタイミングを待ったとしても、チャンスは十分にあるのではないだろうか。

※メルマガ『島倉原の経済分析室』は、主流派経済学が軽視している「景気循環論」の枠組みを用いることで、周期的なバブル発生や金融危機のメカニズムを解明しつつ、世界経済・日本経済・金融市場についてのタイムリーな情報分析をお届けしています。
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※著者プロフィールは下記をご参照ください。
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Author:島倉原(しまくら はじめ)
 経済評論家。株式会社クレディセゾン主任研究員。経済理論学会および景気循環学会会員。
 メルマガ『島倉原の経済分析室』(毎週日曜日発行)や、メルマガ『三橋貴明の「新」日本経済新聞』(隔週木曜日寄稿)の執筆を行っています。

著書『積極財政宣言:なぜ、アベノミクスでは豊かになれないのか』(新評論、2015年)

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