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インドブームに思うこと

「新」経世済民新聞』に「インドブームに思うこと」というタイトルで寄稿しました。
日本の個人マネーがインドの株式や債券に急激に流れ込んでいるという新聞報道を題材として、そうした資金の流れと株価の関係を確認しつつ、世界各国で株高が続く金融市場がはらんでいる不安定性について概観しています。
https://38news.jp/economy/11297

↓『「新」経世済民新聞』のメルマガ配信登録はこちらから。
http://www.mag2.com/m/0001007984.html

以下では今回の記事を転載しています。


【島倉原】インドブームに思うこと

From 島倉原(しまくら はじめ)@評論家(クレディセゾン主任研究員)

史上最高値の更新が続くアメリカをはじめ、
世界的な株価の上昇が目につきます。
日本株もバブル崩壊以降の天井を抜け、
およそ26年ぶりの高値を記録しました。
https://www.nikkei.com/article/DGXLASFL07HJG_X01C17A1000000/

こうした中で、日本の個人マネーは
インド市場に向かっているようです。
同市場で運用する投資信託の残高は、
10月末で過去最高の1.7兆円、
1年前の2倍強の水準に膨らんでいます。
この間のインド株式市場の値上がりは
円建てで1.3倍前後なので、ほとんどが
資金流入による増加ということになります。
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO23112820U7A101C1MM0000/

上記の記事にはインドのほか、
ブラジル・ロシア・中国といった、
いわゆるBRICs諸国向け投資信託の
2006年以降の残高推移が載っています。
調べてみると、いずれの残高の増減も、
各国株価の上下にほぼ連動しています。
(例えばインドの株価は下記の通りです)
http://realtime-chart.info/世界の株価/インドSENSEX30.html

経済規模がかなり大きくなったとはいえ、
こうした新興国は経済グローバル化の下、
成長のための資本の少なからぬ部分を
先進国に依存しています。
ご存知の通り、日本は世界最大の債権国。
その個人マネーの影響力の大きさが、
上記の連動性をもたらしているのでしょう。
そんなグローバルな資本移動を背景として、
新興国危機が周期的に発生してきたことは、
以前こちらの記事で述べた通りです。
https://38news.jp/archives/04407

けれども、投資ブームはいずれ終わるもの。
過去の経験則に従えば、株価もその時には
大きく下がる可能性が多分にあります。
つまり、マスコミで報道されるほど
過熱した状況でのそうした市場への投資は、
極めてリスクの高い行為といえるでしょう。

とはいえ、ブームがいつ終わるのか、
正確に予測できるわけではありません。
「インターネットビジネスの未開拓地」
という背景もあり、インドブームは
今しばらく続く可能性ももちろんあります。

他方で、世界的な株高の支えとなってきた
欧米の大規模金融緩和が収束しつつあり、
インドのみならず新興国全般、ひいては
世界の金融・経済への影響も注目されます。
国内株式の値動きもやや不安定な感じで、
市場動向から目が離せない今日この頃です。


〈島倉原からのお知らせ〉
1)経済がグローバル化する中で、
金融緩和に依存するのもまた危険な政策。
代わるべき処方箋はここにあります。
↓『積極財政宣言:なぜ、アベノミクスでは豊かになれないのか



2)メルマガ『島倉原の経済分析室』では、
経済や金融のタイムリーな話題について
独自の観点から分析しています。
以下は直近記事のご紹介です。

直近の株式市場の極端な値動きについて、
より具体的に掘り下げています。
まずは、ITブームの中で注目される、
あるアメリカ企業の株価についてです。
↓「株式市場の極端な値動きが示唆するもの」
http://foomii.com/00092/20171105004747421652

こちらは、株式市場全体の動向に関する
ある指標の極端な動きがテーマです。
↓「続・株式市場の極端な値動きが示唆するもの」
http://foomii.com/00092/2017111123360542301

↓その他、バックナンバーはこちらをご覧下さい。
http://foomii.com/00092/articles

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島倉原(しまくら はじめ)

Author:島倉原(しまくら はじめ)
 経済評論家。株式会社クレディセゾン主任研究員。経済理論学会および景気循環学会会員。
 メルマガ『島倉原の経済分析室』(毎週日曜日発行)や、メルマガ『三橋貴明の「新」日本経済新聞』(隔週木曜日寄稿)の執筆を行っています。

著書『積極財政宣言:なぜ、アベノミクスでは豊かになれないのか』(新評論、2015年)

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