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「大阪都構想」の賛否両論を比較する

当ブログでも何度か取り上げた「大阪都構想」について、賛否両論の立場からのコンテンツ(Webサイト、動画、書籍など)を、橋下徹・大阪市長(大阪維新の会)と藤井聡・京都大学大学院教授のものを中心に、比較できるように取り揃えてみました。

当ブログでも指摘している通り、「大阪都構想」は単に行政の仕組みが少々変わる、といったものではなく、大阪地域の経済や社会、住民生活のあり方にも大きな影響を及ぼし得るテーマです。
しかも、賛成・反対が拮抗しているといわれる中、大阪市民の方々は、十分な情報に基づく適切な判断を携えて、是非を決する住民投票に参加することが求められる状況です。
賛成派・反対派問わず、あるいは判断が付きかねている方にも、以下の内容がご参考になれば幸いです。


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そもそも何が論点となっているのか

いわゆる「大阪都構想」の賛否両論がここに来て大きく取り上げられるようにきっかけは、反対派の1人である藤井聡・京都大学大学院教授が執筆したメルマガ記事でした。
それ自体は賛否を論じているわけではなく、「賛否を判断するのに重要と思われる、大阪都構想に関する事実」を指摘した記事です。
「そもそも何が議論の対象になっているのか」を大まかに確認したい方には、当該記事、および同一メルマガにおける住民投票前の藤井氏の最終稿が参考になると思われます。

・藤井聡「大阪都構想:知っていてほしい7つの事実」(三橋貴明の「新」日本経済新聞、2015年1月27日)
・藤井聡「大阪都構想(最終回):知っていてほしい7つの「真実」」(三橋貴明の「新」日本経済新聞、2015年5月12日)


動画でわかる大阪都構想

大阪都構想については、賛成・反対それぞれの立場からの講演会が行われており、ユーチューブに動画がアップされています。
とはいえ、いずれも1時間を超えるボリュームなので、まずは、作家・哲学者の適菜収氏が、都構想を推進する大阪維新の会のタウンミーティングを現地取材し、ルポとしてまとめた記事を紹介します(「新潮45」2015年5月号収録記事がネット上で全文公開されたもの)。

・前段の解説記事「大阪都構想 維新の会が行うタウンミーティングはまるで「催眠商法」」
・適菜収「これぞ戦後最大の詐欺である」(「新潮45」2015年5月号より全文掲載)

↓そしてこちらが、適菜氏が取材した、2015年3月15日開催の此花区民ホールでのタウンミーティングの模様です。橋下徹・大阪市長が主に説明を行っています。
私見は敢えて挟みませんが、適菜氏の指摘が事実に基づくか否かが、実際に確認できます。



↓一方こちらは、藤井聡・京都大学大学院教授による、著書『大阪都構想が日本を破壊する』の出版記念講演(大阪市北区で2015年4月24日に開催)の模様です。



藤井氏が個別の論点を解説している動画が、「超人大陸・藤井聡教授シリーズ」(全12回)です。1本あたり、15~20分くらいです。
・動画のまとめ「超人大陸・藤井聡教授シリーズ」

他方で、大阪維新のYouTube公式チャンネルでは、橋下氏が大阪都構想について説明する動画「CHANGE OSAKA517劇場」(3本。1本あたり2~8分)が配信されています。
・CHANGE OSAKA517劇場

最後に、「賛否両論併記」ではないのですが、多様な分野にまたがる複数の専門家の意見を確認できる有用なコンテンツとして、2015年5月5日に開催された「『大阪都構想』の危険性を明らかにする学者記者会見」の動画を掲載しておきます。



上記記者会見はメディア向けのものですが、一般向けの「『大阪都構想』の危険性に関する学者説明会」が、5月9日(土)・10日(日)両日に大阪市内で開催されました。それぞれの模様は、下記でご覧いただけます。

(5月9日分)


(5月10日分)


上記学者説明会の動画を学者別に切り分けて編集したものが「サトシフジイドットコム公式YouTubeチャンネル」として公開されています(短いものでは1分強、最長でも23分強です)。
https://www.youtube.com/channel/UC9GNcWzLq0k7io20AHjN4qQ


文章や図表で見る大阪都構想

賛成派としては大阪維新の会のWebサイト、反対派としては藤井聡氏のWebサイトが挙げられます。

・大阪維新の会「大阪都構想 二重行政のムダをなくす。豊かな大阪をつくる。」

・藤井聡「「大阪都構想」を考える ~権力による言論封殺には屈しません~」


また、上記「『大阪都構想』の危険性を明らかにする学者記者会見」に際して表明された、学者105名分の各自所見が下記で確認できます。
http://satoshi-fujii.com/scholarviews/

上記所見に対する橋下徹氏のツイッターでの反論コメントをまとめたもの、さらにそれに対する藤井聡氏の反論・解説は下記の通りです。
・橋下徹「実務を知らない学者は大阪都構想批判を繰り返す - 5月6日(水)のツイート」(BLOGOS、2015年5月6日)
・藤井聡「河田京大名誉教授が、橋下市長の反論に「具体策ゼロ」と再反論!」(藤井聡facebook、2015年5月6日)
・藤井聡「解説!橋下市長のつぶやきは「嘘・デマ・誹謗中傷」の塊(である疑義が濃厚)です。」(藤井聡facebook、2015年5月6日)


また、講談社が運営するネットメディア「現代ビジネス」には、高橋洋一・嘉悦大学教授(賛成派・大阪市特別顧問)や藤井聡氏をはじめとした専門家の論稿が、多数掲載されています。以下では時系列順にリンクを並べています(一部他メディアの関連記事も含む。なお、2か月以上前の現代ビジネスの記事は、プレミアム会員でないと1ページ目しか読めないようです)。

【高橋氏・藤井氏の誌上討論】
・高橋洋一「橋下徹・大阪市長vs.内閣官房参与の大阪都構想めぐるバトルが、案外面白い」(2015年2月9日)
・藤井聡「大阪都構想:隠された真実を考える~なぜ、大阪市民の税金は、市『外』に流用されるのか?~」(2015年2月11日)
・藤井聡「大阪都構想のデメリット:「市の五分割」によって行政コストが上がるというリスク」(2015年2月27日)
・高橋洋一「橋下徹市長vs.藤井聡・京大大学院教授で盛り上がる「大阪都構想」。メリットは「シロアリ駆除」ができることではないか」(2015年3月2日)
・藤井聡「「都構想」で大阪はダメになる」(2015年3月17日)
・藤井聡「大阪市民の「知る権利」 ~市長は「協定書」
を正しく説明せよ~」(2015年4月3日)


(高橋氏・藤井氏の論戦はその後、ダイヤモンド・オンラインでも以下の通り展開されています)
・高橋洋一「「大阪都構想」を逃せば大阪の衰退はさらに進む」(2015年4月30日)
・高橋洋一「大阪の地下鉄はなぜ相互乗り入れが少ないのか」(2015年5月7日)
・藤井聡「「都構想」は大阪の衰退を決定づける“論外の代物”」(2015年5月12日)
・高橋洋一「藤井教授に再反論する「大阪都構想」は都市経営として合理的だ」(2015年5月15日)


【佐々木信夫・中央大学教授(賛成派・2015年3月末まで大阪市特別顧問)の論稿を巡るもの】
・佐々木信夫「大阪都構想『住民投票』で問われるのは、大阪の大都市の将来についてだ」 ―藤井聡氏の「7つの事実」に反論する― 【前編】(2015年3月29日)
・佐々木信夫「大阪都構想『住民投票』で問われるのは、大阪の大都市の将来についてだ」 ―藤井聡氏の「7つの事実」に反論する― 【中編】(2015年3月30日)
・佐々木信夫「大阪都構想『住民投票』で問われるのは、大阪の大都市の将来についてだ」 ―藤井聡氏の「7つの事実」に反論する― 【後編】(2015年3月31日)
・藤井聡「佐々木氏は以前、藤井と同様のロジックで「特別区を廃止して、東京市を作れ」と主張していました。」(藤井聡facebook、2015年4月2日)
・藤井聡「大阪市民の「知る権利」 ~市長は「協定書」を正しく説明せよ~」(2015年4月3日)
・村上弘・立命館大学教授(反対派)「大阪都構想=大阪市廃止分割だ――「佐々木信夫教授による藤井聡教授批判」への批判的コメント」(2015年4月13日)
・佐々木信夫「大阪都構想:住民投票と「特別区」の創設は何を生むか」(上)(2015年4月30日)
・佐々木信夫「大阪都構想:住民投票と「特別区」の創設は何を生むか」(下)(2015年5月2日)
・藤井聡「顔から火が出るほど恥ずかしい話 ~佐々木中大教授編~」(藤井聡facebook、2015年5月3日)


【上山信一・慶應義塾大学教授(賛成派)と村上弘・立命館大学教授(反対派)の日経ビジネスオンラインにおける論稿】
・上山信一「住民投票間近 大阪都構想は、大都市から始める国の再生戦略だ:「政令市」という巨大で非効率な「業界」にメス」(2015年5月11日)
・村上弘「大阪都=大阪市廃止分割は、大阪を弱く不便にする:住民投票間近 上山信一・慶応義塾大学教授と異なる視点からの分析」(2015年5月15日)


それ以外に、行政や地方自治に関する複数の専門家による情報発信が行われているのが、「大阪市政調査会」のWebサイトです。


なお、大阪市役所主催の住民説明会の模様については、下記サイトで順次議事録が公開されています。
http://www.city.osaka.lg.jp/toshiseidokaikakushitsu/page/0000303517.html


書籍としては、藤井氏・橋下氏(堺屋太一氏との共著)それぞれの著書を紹介しておきます。いずれも文春新書です。




(2015年5月3日の追記)上記『大阪都構想が日本を破壊する』は、ネット書店では在庫切れになっている(電子書籍は入手可能)ようなので、藤井氏の論稿、および冒頭で紹介した適菜氏の取材記事が掲載されている雑誌「新潮45(特集:「大阪都構想」の大嘘)」も紹介しておきます。


また、「大阪都構想に賛成か反対か」という立場からではなく、「市を廃止して特別区を設置するとはどういうことで、どんな課題があるのか」という論点を、現に行われている東京の都区制度を専門分野とする記者の視点から述べているこちらの書籍も、参考になるでしょう(電子書籍限定ですが、100ページほどで、スマホなどでも無理なく読める内容です)。



最後に僭越ながら、(出身も現住所も関東である)筆者自身による、「大阪都構想」に関する論考を掲載しておきます。いずれも当ブログ内へのリンクです。
・「大阪都構想」の経済的リスク
・「大阪都構想」の経済的リスク(入門編)
・「大阪都構想」の基本的哲学?

・「大阪都構想」の賛否両論を比較する(メルマガ編)

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島倉原(しまくら はじめ)

Author:島倉原(しまくら はじめ)
 経済評論家。株式会社クレディセゾン主任研究員。経済理論学会および景気循環学会会員。
 メルマガ『島倉原の経済分析室』(毎週日曜日発行)や、メルマガ『三橋貴明の「新」日本経済新聞』(隔週木曜日寄稿)の執筆を行っています。

著書『積極財政宣言:なぜ、アベノミクスでは豊かになれないのか』(新評論、2015年)

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